看護動機づけ面接研究会(看護MI研)

「看護動機づけ面接研究会(看護MI研)」について

この研究会では,実践を通してともにMIの技術と精神を学び合い,日常の看護ケアの質を高めること,そして動機づけ面接をともに学ぶ仲間づくりを目指しています。

そして,看護師が直面する患者支援の困りごとを動機づけ面接を使って解決するため,動機づけ面接の学習やトレーニングをおこなっていきます。

どんな人が対象?

  • 動機づけ面接を学びたいと思っている看護師
  • 動機づけ面接をまだよく知らない~ワークショップ参加経験者まで
  • 自施設で動機づけ面接のワークショップを実施したい看護師
  • 対患者の行動変容や意思決定を支援したい看護師
  • 新人スタッフの教育支援や成長支援をしたい看護師(おもに教育担当)
  • スタッフの成長を支援したい管理職者

 

活動内容

  • 月1回以上のオンライン・ワークショップ(初心者の方たちが参加できる内容もあります)
  • 対面ワークショップ
  • 症例検討会
  • 研修企画
  • 学会参加(ワークショップ,交流集会,セミナーなどの共同企画・参加)

 

メンバー紹介(世話人)

藤澤雄太(国立看護大学校 講師・人間科学博士)

田中靖弘(榊原記念病院 師長・心臓リハビリテーション指導士/心不全療養指導士)

 

 

私たちが患者さんとのやりとりで困る場面に,こんな場面はないでしょうか?

  • 新しい行動を身につけてもらい,退院後も実践してもらいたい
  • 患者が主体的に治療法の選択をしてもらいたい
  • 病状は安定しているけれども,悪化したときの

 

 

ただ残念なことに,私たち医療者は養成機関においてコミュニケーションを学ぶ機会がほとんどありませんでした。

そこで,少しでも患者支援につながるコミュニケーションの学習をみなさんでおこなうことができればと考えました。

このサイトを通じて,みなさんとコミュニケーションを学んでいきましょう!

患者指導がうまくいかない

患者さんの退院指導を担当したとき,このような困りごとはないでしょうか。

減塩,内服,セルフモニタリング(体重,血圧)など,循環器疾患を患う患者さんには,退院後の生活習慣の改善が必要となります。

入院して治療を行う前の生活を変えて,今度は新たな生活習慣を身につけてもらわないと,患者さんの心機能がさらに悪化してしまったり,あるいは新たな心血管イベントが発生する恐れがあります。

だからこそ,私たち医療者は患者さんに新しい生活習慣を身につけてもらったり,これまでの習慣を変えてもらいたいと思って指導をしています。

でも皆さん,なんかうまくいかないことありませんか?

私たちの指導を聞いてくれる患者さんもいるんですが,こんなことを言われることもあります。

とある患者
とある患者
やらなきゃいけないのはわかってるつもりです。でも前のときもそうでしたけど,そんな簡単には…。仕事の都合とか,いろいろあってできないことがあるんです
担当看護師
担当看護師
う~ん。そうですよね。仕事とか忙しいですよね。でもちょっとでもいいので続けてもらえたらと思ってるんです

患者さんが「やらない」とは言ってないんですが,どうも手ごたえが感じられなくて,指導がうまくいってないなと感じます…。

あるいは,こんなふうに言われることもあります。

とある患者
とある患者
もういいよ。どうせ退院したらそんなことやらないから。だから話はいいよ
担当看護師
担当看護師
いや,せっかくがんばってやったんですから,退院してからもやってみましょうよ。やっとここまでよくなったんですし,努力がもったいなくなっちゃいます

入院中に取り組んだ体重測定や薄味の食事。退院後もやってもらいたいと思うのですが,やってくれるか心配になります。

がんばって指導したけれども,なんだか,自分がやったことが無意味に感じてしまうことも…。

なんでこんなに一生懸命やっているのに,それが伝わらないんだろう。

なんで患者さんは自分の命に関わることをやろうとしないんだろう。

でも,自分の関わり方がいけないのか,患者さんのやる気がないからできないのか。どっちがいけないのかわからない。

 

動機づけ面接を学ぶことで,これらの疑問を解決することができるでしょう。

どうやって患者さんを変えるのか,を考える前に,私たち医療者の考え方や言動をどのように変えるのかを考えることで,その先に患者さんの行動変容が見えてきます。

 

患者の思いを引き出せない

治療法の選択や療養の場の決定など,患者さんやご家族にとって大きな分かれ目となる場面において,私たちがいかにして気持ちを引き出していくのかは重要な課題です。

心機能が低下し,体調も悪くなっていくなかで患者さんは難しい選択をしなくてはいけないことがあります。

また,家族も自分の家庭での役割や仕事をしながらどのように患者さんを支援するか悩みます。

どうすれば,患者さんが望む療養生活を支援できるのかを考えると,やはり大事なのか患者さんの思いや価値観です。

看護師
看護師
患者さんの気持ちがまったく聞けないというわけではないんです。でも,なんかそれが患者さんの本心なのかなって思うことが多くて,言葉の奥には他の気持ちがあるんじゃないかなって思ってるんです
看護師
看護師
どうしても患者さんの話を深く聞いたりするのが恐くて…。もしネガティブな話が出てきたら,なんて言って励ませばいいのかわからないし,自分が聞いたことでなんかショックを受けたりしたらいけないと思うと,あんまり話ができなくなっちゃいます

患者さんの気持ちを聞かなくちゃいけないとはわかっているんだけれども,うまく踏み込めなかったり,思いを引き出すことができないことがあります。

患者さんやご家族の役に立ててるんだろうかと不安になったり,終末期のケアに関わりたいとは思ってるんだけれどもコミュニケーションが苦手と感じて,ベッドサイドから離れがちになることはないでしょうか。

患者さんにどんな質問をすれば思いを聞くことができるのか。どんな言葉かけをすれば患者さんの気分をポジティブにできるのか。

どこか”自分が何かをやらなければ”と肩に力を入れるのではなく,患者さんは何を大切にし,何を感じ,何を考えているのかに意識を向けて,患者さんの思いを引き出していくことがよいのかもしれません。

動機づけ面接は,患者さんとの関係性をつくり,患者さんが考えていることや大切にしていることを引き出すことができるコミュニケーションスタイルです。

患者の気持ちを引き出すことに難しさや苦手意識がある方のお役に立てると思います。

動機づけ面接を学ぶ

動機づけ面接という言葉を始めて耳にする方も多いと思います。

下のボタンを見て頂き,みなさんの希望に合わせて,興味のあるところからご覧いただきたいと思います。

 

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